インプラントのこいぬま歯科

インプラント

インプラント治療について

いままでは歯を失ったときその代わりとなるものがブリッジや入れ歯でした。
しかしブリッジは前後の歯を削らなくてはならないということがあり、特にそれらが健康な歯である場合にはあまりいいことではありません。また入れ歯は取り外しのめんどくささや違和感、外観などが気になる場合があります。

インプラントといって人工の歯根をあごの骨に埋め込んで歯の代わりにする方法があります。近年は材料も進歩して性能も向上してきましたので一本の欠損歯から多数歯欠損まであらゆる症例に適応できます。現在のものでは審美性(見た目の美しさ)も向上し通常自分の歯とは見分けがつきません。しかし、人工物を生体内に埋め込む方法なので事前に審査を行い次の点に十分注意する必要があります。

【インプラント治療の注意点】

  • 全身状態が悪いときは出来ない場合があります。(慢性疾患がある場合など)
  • 他の部分の歯周病がひどく治療しても改善しないような場合、すぐに行うには問題があります。
  • 自分で清掃管理が十分に出来ない方、きちんとした定期的メインテナンスを受けられない方。
  • インプラントを行う場所のあごの骨の状態がよくないときは骨を増殖させたり移植する必要があります。

インプラントといっても材料は年々進歩しています。現在主流はチタン合金にハイドロキシアパタイトをコートしたものになっていますが、メーカーも多く規格もまちまちです。長い間のメインテナンス性を考えるときちんとしたサポートのできるメーカーを選びたいところですがこのあたりは患者さんが選択することは難しいですね。

インプラントの欠点としては上記のほかに治療期間がかかるということがあります。通常インプラントを入れてから最終的な歯が入るまで3ヶ月から6ヶ月、抜歯する場合はさらに3ヶ月ほどかかります。抜歯即時埋入といって抜歯と同時にインプラントを入れる方法もありますが周囲の感染などの問題もあり症例が限られます。さらに埋入即時負荷といって入れてすぐに噛めるようになるといったものがありますがさらに症例が限定されます。また価格が高いということがあります。通常1歯なくなったところに1本入れますが、おおよそ30万円(税込33万円)からの費用が必要となります。
また、手術である以上いろいろなリスクや成功率が100%でないということもあらかじめ十分な説明を受け理解しておくべきです。

インプラントすることを前提として抜歯する場合には抜歯後の骨の吸収を極力少なくするようにいろいろと注意する必要もあります。
特に最近の日本人の歯の周りの骨は薄くなりやすく抜歯後の吸収も大きいのでGBRと言って骨の再生をさせる手術を併用することが多くなっています。逆にそれが可能となったのでインプラントの可能性が広まり、成功率も向上しています。

インプラント治療の流れ

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インプラント治療例

臼歯のインプラント治療例
臼歯のインプラント治療例

事前のレントゲン検査、血液検査、CT検査を行います。
CTのデータからインプラント治療のシュミレーションを行ってインプラントを埋め込む方向、長さ、インプラントの直径などを審査します。

それに基づいて手術を行って数ヶ月安定させて上部に人工の歯を入れます。
この写真では奥歯2本の欠損に対して治療を行っています。

前歯のインプラント治療例
前歯のインプラント治療例1

術前のレントゲンでは土台の中心あたりで根の内部吸収が起きており、ちょっとした刺激で折れそうです。

前歯のインプラント治療例2

同じく術前のCTで見ると根の周りの骨=歯槽骨がとても薄いことがわかりました。
このまま抜歯→治癒を待ってインプラント埋入を行うと歯槽骨の吸収が避けられないため抜歯と同時にインプラントの埋入を行っています。

前歯のインプラント治療例3

埋入後数ヶ月を経て上部構造(セラミクスの歯)を入れます。

前歯のインプラント治療例4

インプラント埋入手術後、周囲組織の回復を待って最終的な歯を入れた状態です。 周囲のはとは区別ができないほどのいい状態に回復できました。